A Note

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Slovakia 3 - 2 Italy


なんだかすごい試合だった。勝ち点の関係上、今日イタリアがあと一点でも取って同点にしていればイタリアでなくスロバキアが敗退していたのだ。きっと試合終了間際の数分間、スタジアムにはものすごいテンションが満ちていたと思う。ともかく、これでスロバキアの決勝トーナメント進出とイタリアのグループリーグ敗退が決定した。まずフランスが、大会期間中にチームを崩壊させて敗れ去った。今日のイタリアも、特に前半に限って言えばそのパフォーマンスは例える言葉も見つからないほど、ほとんど衝撃的なまでにひどかった。何一つできていなかった。不思議なことが起こっているような気分だ。

僕はこのゲームを家のテレビで見ていたが、現地からの中継はこのようにして終了した。その個人が誰なのかを確認できなかったが、自国の歴史的な敗退を告げる試合終了の笛を聞いて、イタリアのある選手がピッチへ仰向けになって両手で顔を覆い、嗚咽を漏らしている。そこへ主将であるカンナヴァーロが歩み寄っていき、せめて最後まで威厳だけは保とうとするかのように彼を抱き起こした。それを見ながら僕はカメラの残酷さについて考えた。イタリアは本来であればグループリーグで姿を消すことの許される国ではないから、そもそも大会を通じて一貫した自分たちの低調なパフォーマンスがその事態へ導いたとはいえ、イタリア代表、そして個々の選手の受けている衝撃が相当なものであることは容易に想像できる。