A Note

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はてなのTOPで "人気記事" として多くはてブされるものには大づかみに言って "労働" "結婚" "セックス" を扱ったものが多いみたいだ。いつも見ているわけではないが今眺めてみてそんな印象だ。不思議はない。それらは誰一人として無縁ではいられず、またそのことで悩んだことのない人間など一人もいないという場面であり、それぞれ人間の愛憎がむき出しになる局面でもあるからだ。

ブクマuser数の多い記事の中の一つに "「結婚は、顔と金の交換」なんて、「嘘」ですよ" と題されたものがありそれを読んだ。直接にリンクしないがGoogleが賢いので問題ないと思う。なかなか秀逸だと思ったし面白かった。まず "「結婚は、顔と金の交換」" であるという言い方を具体的にすると、つまり容貌の優れた女性ほど経済的に優れた男性と結婚出来るということであり、さらに下世話に書くと、結局のところ金持ちと結婚できるのは綺麗な女だけだということを言っている。これは基本的には間違っていないはずだ。実例はありふれている。金持ちの妻が美人なのは誰もが知っている。

金が嫌いな人間などいない。男性もそうだし、当然女性もそうだ。そこで金持ちの男には複数が寄ってくる。その男が独身ならなおさらのことだ。妻の座が空いているとなれば。今やその幸運な男には選択の自由が発生した。誰を選ぶのか? 中でも綺麗な一人を選ばないだろうか。

しかし記事の書き手はそれは嘘であると言う。どのような意味か。人々が欲望むき出しで争うこの世の中で成功して資産を築くような男は、単に女性の容姿のみで妻を選ぶようなことをしないのだという。そのような男は一般的に、妻の容貌のみならず彼女の出身階層を考慮に入れ、彼女と結婚した場合に彼女の実家へ期待することができる経済的な援助さえ十分に計算した上で妻を選択する場合が多いという。だから誰か美人の女性について彼女が玉の輿に乗れる可能性を論じようとするときにも、彼女の出身家庭を考慮の外へ置いてそれを議論することには意味がない。そのような趣旨の文章だと理解した。

でもなんかどうでもいいかそんなことは。どうでもよくはないが、僕は打算や計略の話で元気が出てくるタイプの人間ではないのかもしれない。軽い風邪を引いて昨日の夜からずっと鼻をかんでいる。この鼻かみ男が頑張ってそのうちに金持ちになって綺麗な妻を迎えられることでも願っておく。


追記: もし自分が金持ちだったら絶対にやってみたいと思うファンタジーがある。預金残高のことを決して悟られないようにみすぼらしい格好をして、身分を隠して酒を飲んだり、女性を口説いたりすることだ。人間が金を好きなのは仕方がない。僕も金は大好きだし、そのことで他人を責められるものじゃない。しかしそう諦めてはいても、もし自分が金持ちである場合、打算が透けて見えるような女性に大勢出会ってうんざりするものではないのか? その男は目線が自分を通り越して金のことしか見えていない女という生き物にもう完全に幻滅している。あまりに幻滅しすぎて、自分の金に惹かれていくら綺麗な女がやってきたところで少しも嬉しく感じられないという状態になっている。だからわざわざ決して金持ちに見えないような姿で生活することに決めた。そう、そんなある日のこと…


BGM: Stevie Wonder - Overjoyed