A Note

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どこの雑誌から頼まれたわけでもないのに勝手にここへエッセイを連載してしまう、というのもいいかもしれません。気になるニュースをクリップして5,6行のコメントで茶を濁す、ということを今では誰もがするようになりましたから、個人的にはそろそろ趣向を変えて別なやり方を試してみたいとも考えていました。必ずしも原稿料が発生しなければエッセイというものを書いてはいけないわけではないと思います。書くという行為そのもののうちにある愉快さを唯一の報酬と期待して、何かエッセイめいたものを書いてみたいと思います。字数は1200から1400字程度の、短い文章を想定しています。今のところ僕が仮想の連載先として想定している雑誌は "an・an" です。これはもちろん、an・anの誌面を乗っ取り、実際の雑誌に無理やり連載を行うという意味ではありません。その種の強引さは紳士にはふさわしくないというのが僕の考えです。an・anに書いているつもりでおとなしくここに書きます。平和が一番です。平和が一番。ということは間違いなく草食系です。

盛り上げた末に獲物をさらわれる三枚目ではなくて二枚目になりたいと書きました。しかし書いてから重大なことに気がつきました。二枚目の男というのはまず何よりも顔の造形が大切なのではなかったでしょうか。多少顔面に不自由を抱えていたとしても三枚目にはなれそうです。三枚目には顔よりもむしろユーモアの面における貢献が求められるからです。しかしそのような人の自己規定がある日突然二枚目になってしまったとすれば困りものです。どう見ても二枚目ではない男が自分を二枚目だと考え、またそのように振る舞っている状況を思い浮かべて下さい。言うまでもなくそれは災害です。ですから僕自身が周囲にそのような迷惑を引き起こさないため、自己批判を突き詰める必要があると思い、鏡を見てみました。…嘘をつく鏡というものはありません。この男が二枚目を自称するためには、これは控えめに言っても大工事が必要であると感じました。これは困りました。僕は二枚目になれないのでしょうか。まったく、サルトルに言われなくとも顔の問題は過酷であるようです。この有様では、残念なことですが様々な箇所をいじることも検討しなくてはなりません。男性が整形なんてとは言っていられません。僕も二枚目になって、まさに二枚目然として唇の端に皮肉な笑みを寄せて座っているだけで女性から言い寄られたいと思います。そうなれないのであればドラえもんになったほうがましです。しかし幸運でした。幸いなことに私たち日本人は、今ならウォンを格安で買えるのです。となれば行き先は一つですね。韓国の先生には "僕を押尾学にしてください" と言うつもりです。そして無事二枚目となって帰国したあかつきには、悪の街六本木あたりで遊ぶこととしましょう。

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