ローカルのファイルを聞くプレーヤーはもう15年くらいFoobar2000を使ってる。ただこの間HQPlayerというものを知ったんだけどこれはまったく別の何かで、必ず試す価値がある。
HQPlayerはPCMの音源をアップサンプリングしてPCMかDSDで出せる。何を使えばよいかわからないくらいたくさんのFilterとNoise Shaperを持ってる。デジタル音楽のざわついて尖ったHarshな感じを見事に除いて、いつまでも聞いていたい緻密で滑らかな音にしてくれる。
最近Chordの20万から上は100万超えのDACのレビューなど読むと「限りなくアナログに近い音が出せる」という評を最上級の賛辞として用いている人がいる。日本でも海外でもその言い方をとてもよく見かける。Chordのマシンが目指して達成しているのはそういうことなんだろう。
Chordだけではなくて、今ハイエンドのオーディオが憧れて少しでも近づこうとしているのは、明らかにアナログの滑らかな波形だ。つまり捨ててきたはずの故郷に帰ろうとしているわけで、結局そういうことだったのかと思っている。
レコードを後にしてCDへ移行したと思ったのだが、実は今までずっと目指していたのはレコードの音を再び聞くことでしかなかったのだ。
