A Note

^_^

OLED or QLED

 

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左がOLED、右がQLED(高色域液晶)

投光機を直視する映像なのに、OLEDが表示する画像はまぶしくないでしょ。

色も青すぎて明らかに間違った発色になってる。

一方右のQLEDが描く画はきちんとまぶしい。

さらにOLEDとは違って色が正しいので光も野球ボールもきちんと白い。

ということでOLEDはだめで、液晶の勝ちという話が下に続きます。

 

新しくテレビを買おうと思ってここ数日いろいろ読んだ結果、自分で出した結論。

「OLED=有機ELは万能ではないし難点が多いから全然欲しくない。今後はむしろバックライト制御を極限まで洗練させた液晶のほうが有望(エリア制御数1000以上の水準)」

 

日本のメーカーがOLEDでTVを作り始めてまだ5年位? ハイエンドモデルはOLEDに集約されるという雰囲気がしばらくあったし自分でもそのように感じていたが、それはもうなくなった。全然そう思わない。なぜならOLEDは暗すぎる。明るさが出せない。このOLEDの弱点が克服出来ない限り今後は劣勢になる。

Webを見てもOLEDという技術には信者が付いている。「(別に自分の好き嫌いではなく)客観的に見て液晶よりも優れた技術」と言う人さえいるが、まったくそうではないし、その意見そのものが完全な主観。たぶんディスプレイの未来はOLEDではないでしょう。

OLEDの信者は本当にうざいし勉強してないのでかなり嫌いです。

 

OLEDはピクセル単位で完全な黒を表現できる、完璧な視野角を持つ、それは素晴らしいことだがあまりに暗すぎる。

HDRと高色域化がディスプレイの未来。

これからの世界では、暗いディスプレイは最高のモデルとして存在できない。

なぜなら製作者が意図した輝度でHDRの映像を描けないから。

 

HDRコンテンツの再生で一番明るいもの、例えば燃える炎とか爆発シーンとか、あるいは光が飛び交う「アクアマン」の派手な海中戦争だとかを描くときに最大2000nitsあたりまでは出したいと思ったとき、現在のOLEDにはまったくその能力がないのだ。

 

今最新のOLED TVで全白が150nits、最大輝度が800nitsあたり。

一方SONYSamsung、TCLあたりが手掛ける最新の液晶TVは全白が800nits、最大輝度なら1200 ~ 1800nitsまでを出せる。

 

最大2000nitsを出せると、あくまでも偽物の映像を見ているのだという感覚を離れて、現実の光景をそのまま見ている感じが近くなる。TVの中で燃える焚き火を見て、本当の炎を直視するようにまぶしいと感じられるようになる。現在のハイエンド液晶TVではそのまぶしさが出せるようになってきている。一方OLEDは性能的な限界に制約されて、そのまぶしさがどうしても出せないのだ。

だから例えば真夏の直射日光が照らすビーチとか、一面の青空、晴れた日の雪山、みたいな、自然界で一番明るい景色が目を刺すように飛び込んでくる現前性をOLEDは全く再現できない。単にビーチや雪山を表現するに足る輝度を出せないから、景色は鮮烈さを失って眠たい画が表示されてしまう。

 

下の2つは1個400万円というバカみたいな値段がするSONYのモニターでマスターモニターというんだけど、メートル原器みたいに、すべての映像を制作側の頂点で完璧な正確さで測るという役割を担う特別なディスプレイだから、そのくらいの値段がするんです。

上のBVM-X300が古いもので、役目を後継のHX310へ受け渡したんだけど、実は大きな変更があって、パネルの種類がX300ではOLEDだったものが、HX310は液晶に戻ってるんです。

なぜかというとOLEDだと輝度が出せずに画面が暗すぎてHDRのグレーディングができないからなんです。

HDRの映像をいじるときに輝度が出せないっていうのは全然だめというか、車にタイヤが付いてません、牛丼に玉ねぎしか入ってませんみたいなもので、それじゃまったく使い物にならないんです。最高時速20kmの車がゴミであるのと同じようにそれはゴミなんです。だからSONYは自社で最高のディスプレイを新たに更新するタイミングでOLEDを諦めて液晶を使いました。

これはプロ機の話だけど、民生用のTVでも同じように、HDRコンテンツの広まりとともにOLEDの絶対的な輝度不足は大きな問題になってきます。

液晶はすでにとても明るく、その問題をクリアしてます。黒の完全な黒さに支えられた圧倒的なコントラスト比は、1000個のバックライト制御で確保できます。色もOLEDより良いです。OLEDは暗部の階調が下手で黒を潰します。しかも焼き付きます。液晶にはどちらの問題もありません。

 

OLEDは今後の数年で次第に存在感を無くしていき、高価格帯のハイエンドTVとしては液晶が再び復権すると予想しておきます。HDRを正しく表示するためにはOLEDはあまりにも暗すぎて勝ち目がありません。下の2つのマスターモニターを見ても分かるようにね。以上🍑💦🐰

 

 

 

www.sony.jp

 

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