A Note

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見たとこKorean Americanっぽいけど、NY育ちのYaejiって才能ある女性トラックメイカー発見した（来歴に関して全部勝手な推測だけろ( ^)o(^ )）彼女見た目がえっ？てくらい田舎っぽくて顔だっておイモっぽくて全然洗練されて見えないところが本当に素晴らしい。褒めてないようだけどこれは褒めてる。頭の空っぽで元気と少し可愛い顔だけが取り柄の女子たちが騒いでる教室を、隅っこの方でアガサ・クリスティを読みながらやり過ごしているもてない丸眼鏡の女子高生って感じなのに。

上の1曲目、リズムとしては四つ打ちのHouseなんだけど、ずっと昔に無くして久しい大切なものを思い出させるような儚げな音の選び方で、もう数十分以上1曲リピートで繰り返し聞き続けているが全然飽きない。曲の完成度は高い。これまずトラックを自分で作って、声も自分で乗せてるんだろうな。

しかも上の2曲めはというとこれがまるきりコテコテのHip-Hopで、どす黒いビートに乗せて夜の街を流しながら彼女が気怠げにスムーズに、聞き取れないがおそらく韓国語でラップを重ねていくビデオ笑　つまりHouseとHip-HopというNYで生まれ育ったグルーヴをまったく自分のものにしているということで、この子はいったい何者なんだ？

とにかく彼女は面白すぎる。豊かな才能がある。秋元康が濫造する日本のアイドルの恐るべきつまらなさの対極に位置する。ここ最近で新しく知った音楽家の中で最も気になる存在。


追記： 上の1曲め「Passionfruit」　これオリジナル原曲がDrakeじゃねーか。最近音楽そのものをまともにフォローしてなくて、暖炉で火が爆ぜる音や小川のせせらぎ小鳥のさえずりみたいな自然音しか聞いてないから、Drakeくらいでかいアーティストの曲でさえ本当にそのリリース自体知らなかったわ。そもそもUploadされた曲自体に「(dj remix)」って書いてある時点でそれがremixedバージョンだということは察しがついてよさそうなものなのだがそれはそれ。今Drakeのほう元の曲を聞いてる…いい曲だね

いやていうか音楽作りたくなってきたな。鍵盤買ってさ、ピコピコ打ち込んで建築していく。おれは写真が元々好きだけど撮影の行為は音楽の構築的営みとまた違うからね。写真というのは世界の瞬間の真実を掴み取るだけであってもっと動物的な勘に基づくスポーツに似た行為だけど、いっぽう音楽やそれに映像の編集、作り込みの作業って要はデータにおける建築、画面上の瞑想みたいなものだからさ、創造の行為としては全然違うんだよね。

特に音楽というのは（もしその試みが成功していれば）詩と数学とSEXが同時に実現するという意味で素晴らしい芸術のフォームでありますね。

音楽にSEXがあるというのはもちろん比喩表現だけど、ただSEXするときに実際に音楽かけたりもするでしょ。例えば上のYaejiの曲なんて薄く流しておくにいいよね。ショパンのピアノソナタやうるさいロックよりSEX向きだと思う。それはHouseという音楽自体にも要因があって、一定したリズムを刻む繰り返しの音楽だからその性質上元々Hypnotic＝催眠的な作用があるんだよね。まあホテルオークラのスイートルームでショパンを聴きながら不倫してる熟年カップルとかいるかもしれないけど、そういうのもいいっすね。いいと思う ( ^)o(^ )b

Anyway, Yaeji is the shit. 今後の彼女の展開に注目。