A Note

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これ僕は動画自体を見てないけど、もし脚本が上の記事、あるいはあちこちで書かれている通りのものなら「ルミネが働く女性たちを応援する」という触れ込みとは真逆の、考えうる限り最低の女性蔑視が露骨に現れたCMで、早い話がクソ以下の代物だよなー。「男の性的な視線に女たちは自己評価を従属させろー、分かったらルミネで服を買って綺麗に着飾って男たちの目を楽しませろー」という腐れたsexistオッサンの論理がいまだにまかり通る日本社会の先が思いやられるよなー。僕は男だけど男だからこそ「男であることの恥ずかしさ」を意識するし、またその恥の意識によって、僕らの上の世代のジジイやオッサンたちが存続させてきた日本社会の男性中心主義、醜悪な女性蔑視を憎むしそこは罵倒していくぜよ。

爺ちゃんや父親の年代、先行世代の維持してきた汚れは徐々にきれいにしていくということかな、まあ同じ男であることの義務と責任によってそれはやるべきだろうということです。これCMそのものはすでに述べたように清々しいほど論外なわけだけど、さらにこの企画が通って撮影されて公開までされてしまうルミネという会社の組織そのものが果たして大丈夫なのかという大いなる疑念を抱かすに足る、恥ずかしい失敗だよなー。「働く女性たちを応援する」とかいくら口では綺麗事を言っても内心では「女は男たちの視線にジャッジされて初めて存在する性的な対象でしかない」と考えてることがバレてるということで、そしてこれは多くの男たちにとってそれが自分自身の傲慢さでないかということも考える必要がおそらくある、我々に反省を迫るそんな一本だったでしょう!

知性=自己懐疑

お後がよろしいようで。


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NYTimes: How I Buy Weed


「How I Buy Weed=(私のクサの買い方)」というこのエッセイは僕の思うところではおそらく、ヒッピー・ムーブメント華やかなりし頃に平和な満ち足りた気持ちでマリファナの香りに包まれて抱き合ったり乱交したり、というきっと悪くない経験を通過した60歳を超える女性によって書かれたものだ。彼女は8週間に一度、片道30分の道のりを車で売人の家に通ってマリファナを手に入れる。

アメリカという国は好むと好まざるとにかかわらず大きな存在だということは誰もが認めざるを得ず、単に無視するということができない。あの国の根深いレイシズムや貧富の格差はかなり醜い水準にありそして社会の至るところが病んでいるが、なんだかんだ言ってアメリカという国が懐の深さを感じさせるのは、妙齢の婦人がディーラーまでマリファナを買いに行くドライブそして手に入れるまでを描写したこういうエッセイが国を代表する一流紙にきちんと乗ることだ。

nytと比べるときレベルは格段に落ちるも一応日本のリベラル紙という点で例に出すが、朝日新聞マリファナやコカインの買い方について述べたエッセイが載るだろうか? まードラッグに関しては日本人が真面目過ぎる、厳しすぎるよね。毎朝死ぬ思いで満員電車に詰め込まれてくそ面白くもない仕事に通うお父さんたちがたまの自由時間に息抜きにコカインやマリファナを吸う権利なんて当然あるわけで、現在その行為が法的に規制されているということはつまり日本政府によってその権利が奪われているということを意味するわけです。

僕が最初にマリファナを吸ったのは北海道でなくてオーストラリアだったけどfirst timeは、本当に、最悪の体験だった。オーストラリアではカスクワイン=箱入りのワイン4Lみたいなやつのことだけどそれが12.99ドルくらいですごく安いんだけどそれをくそ飲みながらクサを吸ったわけ。そしたら嘔吐を司る脳みその中枢がモロに刺激されたらしくて、文字通りトイレの便器を抱きかかえながら3時間くらい吐きつづけて、おれはもうしばらくマリファナはいらないと思った。そのしばらく後でいやひどい目にあったぜ、という調子でクサを吸い慣れたカナダ人のやつにその持続的嘔吐について話したのだが、酒と一緒にやったらだめだと言うじゃん、ましてfirst timeはそれはよくないぜ、なんて言う。

へえーと思って勉強になりました。マリファナは大したものじゃないし僕は酒のほうが好きだな。今度はいつか若いうちにボリビアあたりでコカインをたくさん吸いたいと思っている。日本に出回ってるのってどうせ混ぜ物ばかりのクソみたいな質のがバカ高いんだろうからね。チクられたりあるいは売人の摘発から顧客名簿の押収を経て芋づるで引っ張られたりするのか僕は詳しいことは分からないけど、もし逮捕という事態が発生したらそれに引き続く社会的制裁の厳しさも考えた時、日本でクスリに手を出すメリットは何一つないんじゃないかな。


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NYTimes: Decoding the Rules of Conversation


日本人の会話はall about謙遜と紛争の回避という煉獄のような退屈さだから、そこに鋭い警句や気の利いたひと言を正しいタイミングと間で持ち出せる人が目立つのは難しくないんじゃないかな。

相手にどう思われるかなんてどうでもよくて自分の言いたいことを言う人がいない。気遣いの地獄みたいなものがこの日本株式会社だ。ウディ・アレン的な嫌味な会話の運び方については僕は全然いけそうな気がしている。他人より頭よく知識の豊富な人間に見られたいという俗な欲望の香る衒学趣味まるだしで行くつもりだ。

ところで僕がnytが好きなのは別にインテリぶりたいからじゃなくて単に紙面の質を気に入ってるからだよ。extreme leftという政治的なポジションも合う。
あらーNYだわねーなんて憧れも別にないなあ。NYなんて単に長所と短所のあるでかい街だろうとおもう。

それより僕はナイジェリアのラゴスとか行きたい。