A Note

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病院長が妻を散弾銃で撃ち心中か 田園調布


ニュースの読者へいろいろな想像を喚起せずにおかない二人の死者。普通に言って、75歳の夫に30歳の妻がいることはあまりない。もちろん、愛に様々な形があることは僕も知っているつもりだけど。

私たちのこの世で経験する数ある終わりの中で死は、議論の余地なく最大で、不可逆、かつ絶対のものだ。一度終わった人間関係が再び再開することはあっても、死者が生き返ることはない。

死は捉えにくい。身近な人が死ぬとなぜあんなに悲しいのか、よく分からない。

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Nujabes - After Hanabi (Listen To My Beats):


別に曲名を読まなくとも、一聴して毎年夏の終わりに覚える独特の哀感を感じさすような、切ない良い曲。後ろで繰り返す火薬の破裂音が心地よい。

切なさ、という語に直接対応する英語があるだろうか。僕はすぐには思いつかない。sadness、という言葉だけでは言い落とす何かもっと複雑なものがその語には含まれる。

切なさとは、何かがどうしようもなく終わっていく時に私達の覚える、悲しみとも寂しさともつかない、しかし豊かな感情のことだろう。

すべてのことに終わりがあるという事実によって私たちはまた次の関係、次の世界に向けて開かれる。終わらない花火はないし、終わるからこそいいのだ。