A Note

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ふーん、厳しいようだけど、きっと自分自身を哀れむタイプの人は運のほうが避けて通るんだと思うよ。ほら、「ノルウェイの森」の色男ナガサワも言ってただろ? 「自分に同情するな、そんなのは下劣な人間のやることだぞ」

こんなところで唐突に引いておきながら、そのくせあれがどんな小説だったかもよく覚えてはいないんだけど。作品の全編を覆っていた濃密な死の影は思い出す。10代後半から20代にかけて人はよく死にたくなる。性の問題もそこに絡まってくる。喪失と再生、生と性。そんな感じ?

話を戻すと、これはそのまま自戒の言葉なんだけど、自分を可哀想だと思うようになったら人間は終わりみたいだ。たしかに抗しがたい誘惑ではあるものの、その甘い毒を食らったら最後、その人の一生は最低に下らない、情けない、ダサいものになってしまう。

それでも誰か自分以外の他人に対して「甘えるな」とか「同情して欲しいだけなんだろ」とか平気で言えるような薄情なクソタレにだけは絶対なりたくない。だって自分に厳しく他人に厳しくなんて誰でもできるだろ? 自分に厳しいのにも関わらず他人には優しいのが本当に目指すべき態度なんだよ。そんな感じ…