A Note

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未来永劫決して減衰することのない初夏の、白い光のあふれるうちに、若さの最高の瞬間が凝固してしまえばいい。決して叶うことのないその願いがいつからか自分の中にある。前からそのイメージに惹かれている。裏返せばその願望は着実に生きていくことへの軽蔑と表裏の関係を結んでいる。その核心に厭世的なものを持つ人間だと思う。もっともこの願望は普遍的だ。"このまま時間が止まってしまえばいい" という言い方と何も違うところはない。このビデオを見てその感じを思い出した。

光のあふれだす世界に全てが凝固して動かない。そこには怒りや憎悪がなく、愛と喜びだけがあるだろう。ふと思ったが、これはいつの時代も人間が思い描いてきた楽園のイメージにつながっているのかもしれない。あらゆるものが移ろい流転する世界では信じがたいほどの幸福も一時の夢に過ぎない。最高の瞬間に時間は止まってしまうべきだろう。そうなれば素晴らしいことだろう。