A Note

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CSKA ready for Sevilla in Champions League


明日25日の早朝、UEFA CL決勝トーナメント第一回戦first legがある。朝2:30から "CSKA Moscow vs. FC Sevilla"、朝4:30から "Inter Milan vs. Chelsea" がある。これはたぶん各試合が行われるモスクワとミラノとの時差のおかげで試合開始の時間がちょうど2時間ずれるため、その気になりさえすればどちらもLiveで見ることができるというスケジュールになっている。どちらも楽しみな試合だが、CSKAには日本の本田がいる。"cska honda" でニュースを検索したところ上の記事を見つけたが、これを読む限り本田はスタメンで出場することが間違いなさそうだ。"彼はattacking central midfielderの位置で先発するだろう" という監督のコメントがある。ポジションの被るAlan Dzagoevという選手が怪我をしているため、チームは本田に頼ることになるようだ。InterとChelseaでは、どうかな。一流のクラブ同士で点を取り合う派手な楽しい試合をしてくれたらいいと思う。無責任にそう期待してみたい。あと、本田にはやってほしい。日本のHondaは車だけではないということをロシア全土に、ひいては欧州全体にアピールするまたとない機会が訪れた。

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下にキム・ヨナの選択した曲ということで007の話が出ているのを見て、それを最近の世界と絡めて敷衍したくなった。もちろんモサドのことについて言いたくなったのだ。まずJames Bondの話から。彼がLicense to killを持っているのはいいだろう。彼は映画の世界から一歩も出てこられない。映画の中で彼が何台のアストンマーティンを廃車にしようと、関係した何人の女性が悲劇的な死を迎えようと、現実の世界には一切影響がない。しかしもしあんな男が現実にいたら大変な騒ぎになる。モサドどころの話ではない。まず、失礼だがBondは相手が悪党だからといって簡単に殺しすぎる。あれほど気軽な殺人はほとんど、この前アムネスティに非難されたところのブラジルのdeath squadを思い起こせる。

どのようなものかというと、ドラッグの売人やスラム街で武装したギャングたちのような小悪党を、警官が一切の司法手続きを吹っ飛ばしておそらく時刻は夜に、街頭の人目につかない場所でひざまずかせ、後頭部に一発撃ち込んで勝手に処刑してしまうのだ。まったくひどいものだ。その種の処刑を手がける警官の一群をdeath squadと言うようだが、日本のような平和な国に住んでいると、心の底からそんなのはめちゃくちゃな話だと思える。たしかにその背景には取り締まるべき犯罪者が多すぎて正当に逮捕して起訴だのなんだのとやっていてはお話にならないほどの時間がかかるという問題もあるらしい。しかしだからといって "悪いやつらは皆殺し" でいいはずはない。それにたとえ悪いやつだとしても、悪いやつらにも悪いことをするだけの理由があるものだ。劣悪な生育環境なり、極度の貧困なり、そしてもしそのような問題が誰かを犯罪へ駆り立てる理由になっているのだとすれば、それは国家が責任を持って手当てしていくべき問題に他ならない。いくらどうしようもない悪人であったとしても、人気のないところへ連れて行き後頭部へ一発ぶち込んで静かにさせるなどというのは論外だ。説明が長くなったがJames Bondの殺しは結局それと変わらない。悪党は悪党。殺すしかなく、そして彼にはその権利がある。もちろん007は何も考えずに見られる娯楽映画なのだからそれでいいと思う。

問題はモサドだ。こちらは映画ではない。現実に存在する諜報機関だ。たまに特別チームを結成して暗殺旅行にも出かけるようだ。しかし彼らに果たしてLicense to killはあるのか? "権利があろうとなかろうと、テロリズムの芽を事前に摘むとはそういうことだ" とイスラエルの高官は言うだろうし、国際世論の動向など一切気にすることなく暗殺作戦は行われていくだろう。しかし本当にそれでいいのだろうか。テロリズムに対抗するための作戦が別種のテロリズム ---- つまり偽造旅券を用いて他国へ不法に入国し標的を殺害するという ---- を生み出してしまうことは許容されるべきなのだろうか。今回の暗殺がモサドによるものであるとして、"モサドの長官への逮捕状が発行されるべきだ" とさえ言うドバイ当局の怒りはきわめて正当なものだ。自国へ偽造のパスポートで勝手に乗り込んできて勝手に人を殺してさっさと逃げていった一団がいたのだ。そんなことをされておいて激怒しない国家などあるはずはない。

あらゆることで意見は分かれる。この問題においても、イスラエルはやり過ぎているという人と、いや仕方がないという人がいるだろう。僕はというと、まだ大ざっぱな意見さえ持つことができずにいるのだが。

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フィギュアスケートにずっと興味が持てなかったので、キム・ヨナが自分の演目でJames Bondのテーマを使って滑るということさえ今日まで知らなかった。浅田真央もすごいんだけど、あれはかっこいいなあ。個人的にはやはりあの最後の "バキューン" の決めポーズのところがお気に入りだ。これはまさか、僕も撃たれてしまったということなのだろうか。ショートプログラムの出来をこれから報じる海外紙の記事にこのような修辞が見受けられるかもしれないと予想して勝手に書きます。

Kim Yu-Na's license to kill

James Bondはその長いキャリアの上でこれまで数々の悪漢のheartを撃ち抜いてきたが、今日Kim Yu-Naがリンクの上で披露した比類なきパフォーマンスは、美と力とが渾然となった魅惑の銃弾を形成し、それは満場の観客と、そして審査員たちのheartを完璧に撃ち抜いた......

もちろん浅田真央安藤美姫もよく頑張ってた。二人とも可愛い。OK。あ、もちろん鈴木明子さんも可愛い。あとは……バキューン……