A Note

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今年はあまり幸せではなくて、恨みがましくもなってしまい、陰惨な皮肉や、不健康なほど自嘲的なことしか書くことができなかった。賢い女性に泣き言を漏らして、あら可哀想な男なのねと思ってもらってそのままベッドへという展開を期待しているだけの情けない男がどこにでもいると思うけれども、つまりそのうちの一人が僕だったわけだ。

誰もが自分の恥を売りながら、癒しがたい傷を抱えながら生きていて、だからこそ互いに助け合わなければならないと思うのだが、僕の目には人々はただいたずらに傷つけあうばかりであるように見えた。

エイズの末期で、底なしの絶望の中で死んでいこうとしていたセックスワーカーの女性がWeb上で醜くされた自分の姿を晒していたが、その記事についたコメントがあまりにもひどいものばかりで、こんな世界はクソだと思う他になかった。あの人たちの恐るべき冷酷さは僕の理解を超えていた。

彼女はこの決して優しくはない社会で虐げられながらも、決して誰も恨むことなく死んでいこうとしていた。とても立派な態度で感銘を受けた。僕のような道化者が死ぬときに果たして彼女のような威厳を保ったまま死ぬことができるかどうか疑問だ。彼女が生きて、彼女を罵倒し嘲笑ったすべての人間に死んで欲しいと願った。彼女が既に亡くなっているのかどうか分からないけれども、もしもそうであるのなら、心から冥福を祈りたい。そして彼女の勇気ある自己犠牲に感謝したい。



僕の年越しはこんなだけれども、これを読んでいる誰か知らないあなたのそれはもう少し明るいものであって欲しいと思います。

それでは良いお年を。


ベナジル・ブットが暗殺されてしまった。彼女はいかなる中傷も誤解も恐れてはいなかっただろう。自分の死さえ恐れることのない本物の闘士だったが、殺されてしまった。)




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